野菜のちから「ダイコン」
●体に良いこと
大根というと「おでん」や「煮物」など冬の季節においしい野菜ですが、夏に大根を収穫できるのは北海道ならではのこと。
水分が多く栄養分が少ない野菜に思えますが、大根が優れているのは「生で使うと薬味になる」ところ。薬食同源の意味合いがとてもわかりやすい野菜です。
◎酵素の働きが料理に生かされること。
アミラーゼ = デンプンの分解酵素。胃もたれしないでおいしく食べられます。
オキシダーゼ = 酸化酵素。発がん性物質(魚のこげなど)を抑えます。
◎イソチオシアネート(辛味成分)
解毒作用や、がんの発生を抑える効果も報告されています。
揚げ物や焼き魚をさっぱり食べられる「大根おろし」や、お刺身に添えられる「つま」など、食卓で身近に活用される「薬味」になっています。
●おいしく食べる
☆下ごしらえ
◎2~3mm内側のすじが硬いので、皮をむくときは厚めにします。
◎下ゆでをすると、苦味や辛味がぬけていきます。
糖分は少ないのですが、「ふろふき大根」のように甘味を感じられるようになります。
☆水分が多い = 味付けを楽しめる野菜 ということ。
大根は「味が染みておいしい」と言われる野菜。ぶり大根やおでんはその代表格。
煮物として量を食べられるので、「胃腸を温め、消化に良い」料理を作れます。
☆水分を絞っても料理できる
食物繊維はさほど多くないのですが、水分を絞って食感をいかせる野菜でもあります。
代表例はお漬物。たくわんをはじめ、福神漬けやカクテキキムチなど種類も豊富です。
切干大根を使った惣菜も和食の中では定番です。
☆生では薬味に。加熱しても、干しても、漬けても料理に使える大根は、薬食同源を語れるユニークな野菜ですね。